第二種金融商品取引業とは

第二種金融商品取引業とは、第一種金融商品取引業者が取り扱う有価証券等と比べ流動性の少ないみなし有価証券等に関する勧誘・販売等の業務をいいます。

法文では、以下のように定められています。
①有価証券の自己募集または私募
②みなし有価証券について、売買等、売買等の媒介・取次ぎ・代理、売買
等の委託の媒介・取次ぎ・代理、有価証券等清算取次ぎ、売出し、募集・売出し、私募の取扱い
③有価証券に関連しない市場デリバティブ取引又は外国市場デリバティブ
取引、これらの取引の媒介・取次ぎ・代理、これらの委託の媒介・取次ぎ・代理
④金商法2条8項18号の政令で定める行為

 

第二種金融商品取引業の登録が必要な業務の具体例

では、第二種金融商品取引業の登録が必要な業務の具体例としてはどのようなものがあるでしょうか。

 

①ファンドの自己募集
第二種金融商品取引業者は、自らファンドを組成して募集することができ、私募の定義の範囲で行われる。半分以上が金融商品に投資するものでは50名未満、事業に投資するものでは500名未満。

※私募(しぼ)とは、有価証券の募集における取引相手を選ぶ募集形態をいいます。日本においては有価証券の公募(募集)の対義語。少数の者を相手方とする募集のことで50名未満の募集のことを私募とよびます。

有価証券の私募では、有価証券募集の際に必要となる開示手続きなどの適用除外が認められます。

私募は、適格機関投資家向けの私募(プロ私募)と、少人数向けの私募(少人数私募)の二つに分類することができます。

 

②みなし有価証券の販売業務
他の第二種業者が組成したファンドの販売(私募の取り扱い)や、投資運用業者が組成したファンドの販売(公募)

他のファンド事業者が第二種金融商品取引業や投資運用業を持っていても、それを販売する場合は、第二種金融商品取引業の登録が必要です。

登録業者がライセンスを持っているので、上記の場合は登録不要なようにも思えますので、勘違いしないようにしてください。

 

③金融商品市場以外の市場で上場されているデリバティブ取引

 

商品取引所市場(国内のみでなく海外を含む)に上場されている商品、信用状況、排出権、天候などについてのデリバティブ取引

※デリバティブ取引とは、伝統的な金融商品の株式や債券から様々なノウハウや金融工学によって派生した商品のことをいいます。デリバティブ取引には、先渡取引、先物取引、オプション取引、スワップ取引等があります。

代表例としては、コーヒーや大豆の先物取引等でしょうか。このあたりであれば、聞いたことがあるかもしれません。

 

上記のように、第二種金融商品取引業に該当するものはいろいろあるのですが、ご相談の多くは、①太陽光事業等の事業に投資して投資家に配当するようなファンドを組成したい、もしくは②不動産信託受益権の販売をしたい、といういずれかに集約されるのが現状です。

自分のビジネスが第二種金融取引業に該当するかわからない方は、お気軽にご相談ください。

 

第二種金融商品取引業の行為規制

第二種金融商品取引業として遵守しなければならない金商法上の行為規制は次のとおりです(金融庁「いわゆるファンド形態での販売・勧誘等業務について」より)

※行為規制とは、OOをするときには、このような方法で行わないといけない、もしくはXXはしてはいけない、ということを指します。

 

○標識の提示義務
事務所・営業所ごと、見やすい場所に標識を掲示
○広告規制
業者の登録番号などを表示。利益の見込については、著しく事実に相違する表示や、誤認させる表示の禁止。リスク情報は、利用している最も大きなフォントと著しく異ならない大きさで表示
○契約提携前の書面交付義務
業者の登録番号など、契約の概要や手数料について、投資リスクに関して等、それぞれの記載をした書面を投資家に交付すること
○契約締結時の書面交付義務
契約の内容等を記載した書面を投資家に交付すること
○適合性の原則
投資家保護に欠けることがないように、投資家の資産・目的・知識等にあった勧誘を行うこと
○損失補てんの禁止
何らかの損失補てんを投資家に約束したり、実際の損失を補てんすることを禁止
○禁止行為
虚偽のことを告げる行為、断定的判断を提供して勧誘する行為、顧客に迷惑を覚えさせる時間に電話又は訪問することによる勧誘の禁止

 

 

第二種金融商品取引業を無登録で行った場合の罰則

無登録業者は、懲役3年以下,若しくは罰金300万円以下ないし併科が科されることになっています(金商法第198条) ので、注意が必要です。

特に、共同購入や共同事業のような形をとり、そこから上がった収益を参加者に配当するいわゆる集団的投資スキームの形をとっている場合、金融商品取引業上の登録が必要であるとの認識がなく、知らず知らずのうちに違法になってしまっているケースも散見されます。

ご注意ください。

 

第二種金融商品取引業登録申請の条件

第二種金融商品取引業登録申請をする上で、絶対に必要となる条件は、2つあります。

 

① 資本金が1,000万円以上あること

会社財産が1000万円あるのではなく、法務局に登記されている「資本金の金額」が1000万円以上になっていないといけません。

 

② 第二種金融商品取引法関連の知識及び経験がある役員または従業員が2名以上

ここでいう2名の役員とは、「代表取締役」と「コンプライアンス責任者」のことで、金融庁が一番重視する条件です。実際、ここをクリアできれば、登録を受けられる可能性はぐんと高まります。

なお、金融関連の知識及び経験とは、実際に仕事として使っていたことが重要であり、単に本の知識で勉強しただけでは難しいことがありますのでご注意ください。

 

 

第二種金融商品取引業者の登録拒否事由

第二種金融商品取引業は「登録制」ですので、登録申請者が「登録拒否事由」のいずれかに該当するとき、または登録申請書若しくはその添付書類等に虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているとき、登録は拒否されます。

このように書くと、正直に書類を書いて提出すれば簡単に必ず登録されるように思えますが、実際は「許可制」に近く、膨大な書類の作成や財務局からの質問への回答、裏付け資料の開示が必要になります。
第二種金融商品取引業の登録拒否事由は、次のとおりです。
①金融商品取引業の登録等を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者であるとき
②金融商品取引業の登録取消処分に係る通知があった日から処分等を決定する日までの間に金融商品取引業の廃止等の届出をした者等について、当該届出の日から5年を経過しない者であるとき
③金融商品取引法等の金融関連法令等に違反し、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者であるとき
④他に行う事業が公益に反すると認められる者であるとき
⑤金融商品取引業を適確に遂行するに足りる人的構成を有しない者であるとき
⑥金融商品取引業を適確に遂行するための必要な体制が整備されていると認められない者であるとき
⑦法人である場合、役員又は政令で定める使用人のうちに、次のいずれか(欠格事由)に該当する者のある者であるとき
イ成年被後見人若しくは被保佐人
ロ破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
ハ禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終り、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
ニ金融商品取引業者であった法人が金融商品取引業の登録等を取り消されたことがある場合において、その取消しの日前30日以内にこれらの法人の役員であった者でその取り消しの日から5年を経過しない者
ホ金融商品取引業者であった個人が金融商品取引業の登録等を取り消されたことがある場合において、その取消しの日から5年を経過しない者
ヘ金融商品取引業の登録取消処分に係る通知があった日から処分等を決定する日までの間に金融商品取引業の廃止等の届出をした者等が法人であった場合において、 当該法人の役員であった者で、当該届出の日から5年を経過しない者
ト個人であって、金融商品取引業の登録取消処分に係る通知があった日から処分等を決定する日までの間に金融商品取引業の廃止等の届出をした者等について、当該届出の日から5年を経過しない者
チ金融商品取引法に基づき解任若しくは解職を命ぜられた役員でその処分を受けた日から5年を経過しない者
リ金融商品取引業法等の金融関連法令の規定若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反し、又は刑法もしくは暴力行為等処罰に関する法律の刑を犯し、 罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
⑧個人である場合、申請者又は政令で定める使用人のうちに、⑦に掲げる欠格事由に該当する者のある者であるとき
⑨法人であって、資本金の額が政令で定める金額(1,000万円)に満たない者であるとき
⑩法人であって、国内に営業所又は事務所を有しない者であるとき
⑪外国法人であって、国内における代表者を定めていない者であるとき
⑫協会(一般社団法人第二種金融商品取引業協会)に加入しない者であって、協会の定款その他の規則(有価証券の売買その他の取引等を公正かつ円滑にすること又は投資者の保護に関するものに限る。)に 準ずる内容の社内規則(当該者又はその役員若しくは使用人が遵守すべき規則をいう。)を作成していないもの又は当該社内規則を遵守するための体制を整備していない者であるとき

どうでしょうか。かなり難しくて頭が痛くなったかもしれませんね。

ただ、実務上は登録拒否というのはほとんどないのが実情です。

上記の点の中で、問題となるのは下記の2つです。

⑤金融商品取引業を適確に遂行するに足りる人的構成を有しない者であるとき
⑥金融商品取引業を適確に遂行するための必要な体制が整備されていると認められない者であるとき

ここをクリアするために、申請前にかなりの時間をかけた準備が必要になります。財務局の納得できる資料、説明を用意しない限り受理されませんので、申請受理にもっていくまでが本当に大変な申請といえます。

 

第二種金融商品取引業登録申請の必要書類

 

第二種金融商品取引業登録申請の必要書類(※最低限のもの)は以下のとおりです。

・登録申請書

→文字通り、第二種金融商品取引業の申請書類です。法人印を押印します。
・登録申請者(会社の場合役員)の履歴書および住民票

→役員の履歴等から、コンプライアンスを遵守できる体制ができているかを審査されます。また、履歴書の内容が本当かを住民票等で確認します。
・登録申請者(会社の場合役員)の誓約書

→金融商品取引業上の登録拒否事由に該当しない旨の誓約書です。
・主要株主の氏名または名称、住所、保有する議決権の数を記載した書面

→金融商品取引業を持っている会社や処分を受けた会社が実質支配する会社でないかチェックされます。

 

・定款
・登記事項証明書

→会社の事業内容等を確認します。
・最終の貸借対照表及び損益計算書

→会社の財務状況が良好かどうかをチェックします。
・業務方法書

→第二種金融商品取引業をどのように行っていくのかを記載します。
・契約締結前交付書面(参考)

→第二種金融商品取引業登録後、事業を開始する場合、法定事項その他を記載した契約締結前交付書面の交付が必要です。

そこで、どのような書面を交付するのか、法定事項の記載はあるかがチェックされます。
・組織図

→誰が、どの部署で、どのような業務を行うかを記載します。
・代表者印の印鑑証明書

→申請書の押印が法人実印かを確認します。

 

なお、上記は大阪に営業所がある場合の例です。実際は、これ以外に、膨大なマニュアル、社内規則の提出を求められます。
地域やケースにより若干異なりますので、事前に提出先に必ず確認して頂くよう御願い致します。

 

 

第二種金融商品取引業登録申請サポート費用

第二種金融商品取引業登録申請サポート:50万円~

(※業種、規模等により、大幅に業務量が異なりますので、個別見積もりとなります。)

登録免許税:15万円

 

 

 

投資助言代理業登録申請